TOEICは、米国の民間の教育研究機関ETCが主催する、国際コミュニケーション英語能力テストで、日本では国際ビジネスコミュニケーション協会が運営しています。「聞く・読む」力を問う TOEIC Listening & Reading と、「話す・書く」力を問う TOEIC Speaking & Writing で構成されており、別々に実施されます。
一般的にTOEIC と呼ばれるものは、TOEIC Listening & Reading(L&R)のことを指しています。TOEIC Speaking & Writing (S&W)の方は、まだ受験者数は少ないながらも、L&Rで高いスコアをとっていても話せなかったり書けない人がいることから、徐々に需要が高まっているのも現実です。
TOEIC L&Rは、日常生活やビジネス上のコミュニケーションに必要な英語で「聞く・読む」能力を測るテスト。10点から990点までのスコアで評価され、企業・団体においては昇進・昇格の要件として、また、社員の採用の際などに参考にされています。学校でも、入学試験や単位認定などで活用されています。
世界150か国で開催され、約700万人(2012年度)が受験しているTOEIC。そのうち、日本の受験者数は約266万人(2018年度)です。割合的に見て、日本の受験者が非常に多いことがわかりますね。
試験実施回数と受験料
日本では、全国約80都市で開催されます。大都市では2月と8月を除いて毎年10回実施されますが、すべての会場がそうとは限らないので注意が必要です。
申し込みは、試験日のおよそ3か月前から1か月強前まで。キャンセル、返金、試験日・申し込み者の変更は、できません。受験料は5,830円(10%税込)。2020年4月からは値上がりしますので、ご注意を。
下記公式ページより、最新のテスト日程の確認と申し込みが可能です。
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide01.html
テスト概要
テストはマークシート方式で、最初に45分間のリスニングをし、そのあとに75分間のリーディングのセクションになります。合計約2時間で200問に答えます。
テスト当日は12:30までに受け付けを済ませましょう。13時からスタートし15時過ぎには終了となりますが、その間は、休憩も退室も認められていません。筆記用具と、腕時計(その他は認められていません!)は必ず持っていくようにしましょう。
テストの流れ
TOEICスコアの最低は10点、最高は990点満点(L:495 R:495) です。
リスニング45分~47分(100問)
リーディング 75分(100問)
リスニング ⁽約45分) | ||
パート1 | 写真描写問題 | 6問 |
パート2 | 応答問題 | 25問 |
パート3 | 会話問題 | 39問 |
パート4 | 説明文問題 | 30問 |
合計 | 100問 | |
リ―ディング ⁽75分) | ||
パート5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
パート6 | 長文穴埋め問題 | 16問 |
パート7 | 長文読解問題 | 54問 |
合計 | 100問 |
テスト内容・設問タイプとポイント
【リスニング 約45分間・100問】
会話やナレーションを聞いて設問に解答します。それぞれの放送に係る説明文は印刷されていません。
パート1以外は設問と選択肢を予め読み、カギとなる疑問詞や応答を予想することが重要となります。
また、設問間にブレイクタイムはほとんどありませんので、設問の説明の時間や、解答した後も会話やナレーションが続いている場合はその時間に次の設問に切り替えていく必要があります。
パート1:写真描写問題(6問)
1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送されます。
4つのうち、写真を最も的確に描写しているものを選びます。
☞POINT
写真に関して確実に言えることを選択しましょう。消去法が役に立ちます。
パート2:応答問題
短文の文章に続く、もっとも適当な回答を選びます。
☞POINT
疑問詞が使われていることが多いので、しっかりと聞き分けられるようにしましょう。
問題文と解答の中で重複される名詞は正解率が低いので注意しましょう。
パート3&4:会話問題(39問)・説明問題(30問)
パート3では、2人または3人の人物による会話が、パート4ではアナウンスやナレーションのようなミニトークがそれぞれ1度だけ放送されます。
各会話・トークを聞いて、その内容に関した設問と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選びます。
会話・トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もあります。
パート3は13会話、パート4は10トークあり、それぞれ3問ずつ設問があります。
英文がやや長文になるのでパート1,2と比較して難易度は高くなります。
☞POINT
パート3,4では、設問と選択肢を予め読み、会話・説明の概要や状況といった全体像を把握すること、そしてそこから何に注意して聞き取る必要があるか判断することが非常に重要になります。
また、設問の順番と長文内での言及のタイミングはほぼ同じなので、聞き流してしまわないように気を付けましょう。
仮に聞き流してしまった場合、そこでストップせずに切り替えて次の設問に移行します。
【リーディング 75分間・100問】
印刷された問題を読んで設問に解答します。
TOEICのリーディングは、問題数の割に時間が少ないので速読力を身につけることが重要になります。
自主学習の際は、まず時間を測って時間内に解き終わるよう意識して取り組みます。
次に精読を行い、分からない単語や正確な英文の意味を把握をした上で1回目の解答を見直しましょう。
基本的な文法の理解が出来ている方は、後述のパート5の演習と語彙力の強化だけでも点数アップを見込めます。
パート5:短文穴埋め問題(30問)
不完全な文章を完成させるため、4つの答えの中から最も適当なものを選びます。
☞POINT
パート5は文法問題となり、品詞への理解と、それを絡めた派生語や、語彙を問われます。
そのため、基本的な形容詞・副詞といった品詞の区別を含めた英文法の見直しと、語彙の派生語を覚えることが重要となります。
慣れてくると文型や前後の品詞、時制から機械的に正解を選ぶことができるようになり、解答時間の短縮も見込めます。
大きな得点源となりますので、対策の時間がなかなか取れない方は、パート5を重点的に演習することをオススメします。
パート6:長文穴埋め問題(16問)
不完全な文章を完成させるために、4つの答え(単語や句または一文)の中から最も適当なものを選びます。
各長文には設問が4問ずつある。
☞POINT
文の全体的な流れを理解しないと解けない問題があるため、本文を読む前に設問を確認し、キーワードやヒントを把握した上で本文を読み進める必要があります。
パート7:長文理解問題(54問)
1つの文書:29問
複数の文書:25問
いろいろな文書について設問を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選びます。
文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もあります。
各文書には設問が数問ずつあります。
☞POINT
まずタイトルを読み、どのタイプの文章(メール、手紙、広告、通知、記事、アンケート)か判断します。
本文を読む前に設問を確認し、解答に必要な情報を確実に捉えられるよう読み進めていきます。
速読に自信がない方は、本文全てを読むと時間が足りなくなるため、必要な情報がある箇所を判断して精読することが得点の鍵となります。
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